Xcode の iOS DeviceSupport は削除できる?安全な整理方法
AskClean チーム · 更新日 2026-11-02
もう実機デバッグに使わない OS バージョンの DeviceSupport は削除できますが、現在のテスト端末が使うバージョンは残してください。対応する端末を接続し直せば Xcode がサポートを準備し直すため、削除の主なコストは後で待たされることであり、ソースコードを失うことではありません。

DeviceSupport に入っているもの
Xcode で実機の iPhone、iPad、Apple Watch、Mac をデバッグするには、その端末の OS ビルドに対応するサポートデータが必要です。古い Xcode から使い続けている Mac では、~/Library/Developer/Xcode/iOS DeviceSupport の下にバージョンごとのフォルダがあり、同じ階層に macOS DeviceSupport フォルダもあることがあります。
これらのファイルは、デバッガを接続するときに Xcode がシステムのフレームワークやシンボルを読み解くためのものです。アプリのソースコードでも、シミュレータのデバイスでも、配布したアプリに対応する dSYM でもありません。この 3 つは削除のコストがそれぞれ異なるため、安全に整理するには、まず区別して扱うことから始めます。
異なる OS バージョンやビルドの端末を接続するたびに、フォルダは大きくなります。何台もの端末で複数のリリースサイクルにわたってテストしてきた Mac には、いま手元にある端末ではもう使わないバージョンのサポートデータが残りがちです。
フォルダを見つけて保持リストを作る
確認の前に Xcode を終了し、端末を取り外します。Finder で Command + Shift + G を押して ~/Library/Developer/Xcode と入力し、iOS DeviceSupport と macOS DeviceSupport を探します。実際にどのフォルダがあるかは、この Mac で使ってきたプラットフォーム、Xcode のバージョン、実機によって異なります。
Finder をリスト表示にして、フォルダのサイズを計算します。ターミナルなら du -sh ~/Library/Developer/Xcode/*DeviceSupport* で、読み取りだけの概要を確認できます。ワイルドカードに一致するものがないとシェルがエラーを表示することがありますが、それは該当するフォルダがないというだけです。
次に、今後もデバッグする実機を洗い出します。各端末の「設定」>「一般」>「情報」でソフトウェアのバージョンを確認するか、端末を接続して Xcode の Window > Devices and Simulators で確認します。この現役のテスト構成と一致する OS バージョンとビルドのサポートフォルダは残します。
- Xcode と Simulator を終了し、テスト用の実機を取り外します。
- Finder で ~/Library/Developer/Xcode を開き、DeviceSupport フォルダごとのサイズを測ります。
- 今後デバッグする予定のすべての実機について、現在インストールされている OS バージョンを一覧にします。
- 一致するバージョンに加え、チームが必要とする近日中のベータや互換性テストの対象バージョンも残します。
- 一致しない古いバージョンのフォルダだけをゴミ箱に移し、次に実機デバッグが問題なくできると確認できるまで、ゴミ箱を空にしないでください。
削除後に起きること
サポートフォルダを削除したバージョンの端末を後で接続すると、Xcode が必要なサポートを復元または取得するあいだ、準備中のメッセージが表示されることがあります。Apple は Xcode のリリースノートの回避策として、この再コピーの動作を記載しています。iOS DeviceSupport を削除してから端末を接続し直すと、Xcode がシンボルを再びコピーするというものです。
つまり DeviceSupport はおおむね再接続で元に戻せますが、いつ削除してもコストがないわけではありません。準備し直すには時間がかかり、端末と対応するツールが必要で、締め切り直前のデバッグを中断させることもあります。フォルダをゼロまで減らそうとせず、現在のテスト端末で使うバージョンは残してください。
もう再現も再接続もできない古い OS ビルドについては、必要になる可能性の小ささとサイズを比べて判断します。慎重に進めるなら、まずバックアップされた外部ストレージにフォルダを移します。後で古いバージョンの調査に必要になったら、同じ場所に戻してください。
Apple が記載した「削除して再接続する」手順は、特定の Xcode リリース向けの回避策です。サポートを準備し直せることの根拠にはなりますが、現在の DeviceSupport フォルダをすべて消すよう勧めるものではありません。
混同しやすい 4 種類の Xcode ストレージ
DeviceSupport は実機のデバッグ用です。シミュレータのランタイムは Xcode の Settings > Components(Xcode 14〜15 では Platforms)からインストールするプラットフォームのイメージで、シミュレートされた個々のデバイスとそのアプリは CoreSimulator の下にあります。DeviceSupport を削除しても、シミュレータのランタイムはアンインストールされません。
DerivedData には、プロジェクトのビルド成果物とインデックスが入っています。ソースから作り直せるので、低リスクで容量を取り戻すときに、通常は最初に整理する Xcode のカテゴリです。DeviceSupport も多くの場合は元に戻せますが、対応する実機向けに Xcode がサポートを準備し直してからになります。
Archives はコストの高いカテゴリです。.xcarchive には、配布したビルドの正確なアプリバイナリと、対応する dSYM が保存されていることがあります。バージョン番号が古い DeviceSupport フォルダと似ているという理由で、アーカイブを削除しないでください。名前は似ていても、別の成果物です。
本当に DeviceSupport が容量の原因か測る
Xcode フォルダが大きいからといって、DeviceSupport が主な原因とは限りません。DerivedData、Archives、CoreSimulator、DocumentationCache、DeviceSupport を個別に測ってください。使っていないシミュレータランタイムを残したまま小さなシンボルフォルダを消しても、空く容量はわずかで、余計な準備時間が増えるだけです。
起動ディスクの空きがほとんどないなら、まずリスクの低い候補で作業スペースを確保します。ゴミ箱、ダウンロード、古い DerivedData、内容を確認した利用不可(unavailable)のシミュレータデバイスなどです。その後で DeviceSupport を OS バージョンごとに確認し、Archives はリリースの保持方針に沿って、時間を取って監査してください。
整理した後も、もう一度測ってください。macOS のストレージ設定は表示の更新が遅れることがありますが、Finder のフォルダサイズや du なら、前後の差をより直接比べられます。誰にでも当てはまる GB 数を期待しないでください。空く容量は、不要なバージョンのフォルダが実際に使っていた分だけです。
AskClean が違いを見えるようにする
AskClean は iOS と macOS の DeviceSupport を独立した Xcode 項目として測定し、バージョンごとに個別に一覧にします。デバイスのモデルごとに最新のバージョンは選択しないままにし、それより古いバージョンは確認用にあらかじめ選択します。確認して確定するまでは何も削除されません。DerivedData と混ぜることも、Archives を同じようなキャッシュとして表示することもありません。
スキャン結果では、DeviceSupport には後で準備し直すコストがあることを説明し、削除の前に必ず確認を求めます。確定した項目はゴミ箱に移動せず完全に削除され、元に戻せません。Archives には、さらに厳しい「元に戻せないコスト」の扱いをします。判断材料は見えるようになりますが、最終的な基準は、現在の実機テスト構成です。
DeviceSupport は Xcode ストレージの一層
場所と復旧のコストで区別し、別の成果物を誤って削除しないようにします。
| カテゴリ | 主な場所 | 削除した結果 |
|---|---|---|
| 実機のサポート | ~/Library/Developer/Xcode/iOS DeviceSupport | 対応する端末を接続し直したときに、Xcode がサポートを準備し直す場合があります。 |
| シミュレータのデータ | ~/Library/Developer/CoreSimulator | デバイスを削除すると、インストールされたアプリとテストデータも失われます。 |
| DerivedData | ~/Library/Developer/Xcode/DerivedData | プロジェクトはソースから再ビルドされ、インデックスも作り直されます。 |
| Archives とアプリの dSYM | ~/Library/Developer/Xcode/Archives | 配布したビルドの正確なバイナリと dSYM を、二度と取り戻せなくなる可能性があります。 |
よくある質問
iOS DeviceSupport は安全に削除できますか?
もうデバッグしない OS バージョンのフォルダは、一般に削除できます。現在の実機が使うバージョンは残してください。削除したバージョンが後で必要になっても、その端末を接続し直したときに Xcode がサポートを準備し直すかコピーし直す場合があります。
DeviceSupport にアプリの dSYM は入っていますか?
DeviceSupport は実機と OS のデバッグを支えるデータで、配布したビルドと一緒に保存したアプリの dSYM の代わりにはなりません。正式版のクラッシュをシンボリケートするには、対応するアーカイブか dSYM を残してください。
DeviceSupport を削除すると、シミュレータのランタイムも消えますか?
消えません。シミュレータのランタイムと仮想デバイスのデータは、Xcode の Settings > Components、simctl、CoreSimulator フォルダで別に管理されています。
削除したフォルダを Xcode が作り直したのはなぜですか?
接続した実機の OS ビルドに対応するサポートが Xcode に必要だからです。サポートがないと Xcode が準備し直すかコピーし直すため、同じバージョンでデバッグを続ける限り、容量はまた使われます。
参考資料